2022-06-25T13:30:46+0000

【第二・第四日曜日、夜9時からの放送♪】

第二・第四日曜日 夜9時〜10時

寧薬化学工業株式会社 提供
『岡本三千代の万葉うたがたり』

明日の夜の放送は、山部赤人のお歌に、俵万智先生の「サラダ記念日」

万葉人のお歌と現代人のお歌のお話を岡本三千代先生にお伺いします。
お楽しみに♪

六月二六日 (日)

『明日香春秋』

みもろの 神奈備山に 五百枝さし しじに生いたる つがの木の いや継ぎ継ぎに
玉葛 絶ゆることなく ありつつも やまず通はむ 明日香の 古き都は
山高み 川とほしろし 春の日は 山し見がほし 秋の夜は 川しさやけし
朝雲に 鶴は乱れ 夕霧に かはづはさわぐ 見るごとに 音のみし泣かゆ 古思へば

明日香川 川淀去らず 立つ霧の 思ひ過ぐべき 恋にあらなくに
巻三の三二四・三二五(山部赤人)

『サラダ記念日』

思いきり愛されたくて駆けてゆく六月、サンダル、あじさいの花

空の青 海の青さの その間 サーフボードの 君を見つめる

潮風に君のにおいがふいに舞う 抱き寄せられて貝殻になる

「この味がいいね」と君が言ったから七月六日はサラダ記念日

寄せ返す波のしぐさの優しさにいつ言われてもいいさようなら

愛してる愛していない花びらの数だけ愛があればいいのに

思い切りボリュームあげて聴くサザンどれもこれもが泣いてるような

愛された記憶はどこか透明でいつでも一人いつだって一人

吾をさらいエンジンかけて八月の朝をあなたは覚えているか

泣いてる我に驚く我もいて恋は静かに終わろうとする
俵 万智
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