2022-07-24T03:52:49+0000

【本日の万葉うたがたり】
毎月第二・第四日曜日 夜9時からは
寧薬化学工業株式会社 提供

『岡本三千代の万葉うたがたり』の放送です!
今夜のお歌は…

七月二四日 (日)

『あなたはダイアモンド』

信濃なる 千曲川の 細石も 君し踏みてば 玉と拾はむ

巻十四の三四〇〇(東歌)

信濃奈流 知具麻能河泊能 左射礼思母 伎弥之布美弖婆 多麻等比里波牟

★信濃道は 今の墾り道 刈りばねに 足踏ましむな 沓はけ我が背

★中麻奈に 浮き居る舟の 漕ぎ出なば 逢ふこと難し 今日にしあらずは

『七夕の歌』

玉かぎる ほのかに見えて 別れなば もとなや恋ひむ 逢う時までは

霞たつ 天の川原に 君待つと いゆきかへるに 裳の裾ぬれぬ

礫にも 投げ越しつべき 天の川 隔てればかも あまた術無き

ひさかたの 天の川瀬に 船浮けて 今夜か君が 我許来まさむ

牽牛の 褄迎え船 漕ぎ出らし 天の川原に 霧の立てるは

秋風の 吹きにし日より いつしかと わが待ち恋ひし 君そ来ませる

天の川 相向き立ちて わが恋ひし 君来ますなり 紐解き設けな

[巻八の一五二六・一五二八・一五二二・一五一九・一五二七・一五二三・一五一八(山上憶良)]

★ 山上臣憶良の七夕の歌十二首
天の川 相向き立ちて 我が恋ひし 君来ますなり 紐解き設けな

右、養老八年七月七日、令に応ふ。

[巻八の一五一八]

ひさかたの 天の川に 舟浮けて 今夜か君が 我がり来まさむ

右、神亀元年七月七日の夜に、左大臣の宅にして。                         [巻八の一五一九]

★長歌は略「天の川慕情」

反歌
風雲は 二つの岸に 通へども 我が遠妻の言そ通はぬ

たぶてにも 投げ越しつべき 天の川 隔てればかも あまたすべなき

右、天平元年七月七日の夜に、憶良、天の川を仰ぎ観る。

[一に云はく、帥の家にして作る、といふ。]                       

巻八の一五二〇~一五二二

秋風の 吹きにし日より いつしかと 我が待ち恋ひし 君そ来ませる

天の川 いと川波は 立たねども さもらひ難し 近きこの瀬を

袖振らば 見もかはしつべく 近けども 渡るすべなし 秋にしあらねば

玉かぎる ほのかに見えて 別れなば もとなや恋ひむ 逢ふ時までは

右、天平二年七月八日の夜に、帥の家に集会ふ。

[巻八の一五二三~一五二六]

彦星し 妻迎へ舟 漕ぎ出らし 天の川原に 霧の立てるは

霞立つ 天の川原に 君待つと い行き帰るに 裳の裾濡れぬ

天の川 浮津の波音 騒くなり 我が待つ君し 舟出すらしも

[巻八の一五二七~一五二九]

七夕のお歌の数々、岡本三千代先生の解説とお歌をお楽しみに!
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